カヤック旅 石垣島一周 中編2
2月18日 北東風速10m
前日の夜は寒すぎて、目が覚める夜で寝不足になっていた。
起きて港から海を見ても、湾内ですら海は荒れている。
昨日飲みながら、ショウキチさんが明日船着場に集まりがあるからよかったらおいでと聞いていた。
船を止めてる場所に行くと、漁友会の人達が数人作業していた。一隻の船を作成しているようで、挨拶をしてから少し手伝える内容だけ手伝っていた。
その後、サカグチさんから電話がなり「手伝って欲しいことが〜あってね〜公民館長からもお願いだと〜」挨拶も含め行き手伝い事を作業して昼食に近くの新垣食堂で牛汁を頂いた。
その後サカグチさんの車で、俺の運転でドライブをする事に。
最北部、平久保岬。天気は凄ぶるいいけど、目が渇きそうな程に向かいからの北風が強かった。漕ぐ海を見て、風が吹いていてもさほど海は荒れない事だけ分かった。
サカグチさんは市内に行く用事があったみたいで、行こうと言われ俺も服を買い足したく市内まで行き、その日の夜もショウキチさんや他顔ぶれも揃い夜食を頂いた。
2月19日 北東風速8m
20日、明日には風は収まり天気は回復するようで、そのタイミングでカヤック旅を進めよう。
今日少し荒れていたが野底、伊原間周辺の海をカヤックで散策することにした。潮が引いて行けなかった吹通川まで満潮に合わせて向かう。
「進んだ海を戻るとはなぁ…」
吹通川まで距離は感じるが、強い北風が背中を押して戻る海は楽だった。行きたい方向に船首はズレていく…
吹通川には満潮30分前ぐらい漕ぎ始めることができた。橋の下で沢山のサップを漕ぐ人を見た。初心者らしき動きで、ひっくり返す人が多くツアーで来てんだなと、横目に会釈しながら川を上っていった。
吹通川のマングローブ群落
荒れた海ばかりの時間を過ごしていると静かな川の時間が優雅なもので、時間の流れかたが植物達のリズムに切り替わり穏やかだった。上流の浅い場所まで行き休憩をとった。朝淹れたコーヒーをボトルに作っており、カヤックの上に座り飲みながら植物を眺めていた。
川は細い支流がいくつかに分かれていた。どの支流も短くあっという間に終わる。一通り巡り戻る途中、サップのツアーの人達とすれ違った。サップに立膝で座り漕ぎ、とても楽しんでるのが分かるほど大きな声で挨拶してくれた。
海に戻り曇っていた空は晴れ渡っていた。
元来た海を少し戻り、船越湾の外海沿いに久宇良に向けて北上していった。
外海真ん中に浮かび、遠くを見て点に見える久宇良の先っぽ。一口ボトルから水を飲み海を覗きこむ。青く澄んだ海が照らす太陽を吸い込み、光の束が海底へと伸びてるのが見えていた。
気が遠くなる程深い海の上を浮かび、見渡す限り空と大海原の上を漕いでいると地球の星の表面をカヤックで漕いでいるようだった。
久宇良から船越に向かってのんびり漕いで進んでいった。
伊原間の周辺の島の岩肌は海に削られ、琉球石灰岩の岩が多数点在していた。
こういうの好きな人は好きなんだろう
俺はこういうちょっとした穴が好き
暫く進み
階段…??
その先にはコンクリートの足場があり気になる…。道路に出れるのだろうか?カヤックを着岸して海を歩き足場に登って探索してみた。
高くそびえ吹き抜けた岩に囲まれ道。海の音が岩を反響して突き抜けていくようだ。
歩いているとトンネルのような鍾乳洞が分かれ道現れ、覗くと陽気な音楽が…。その時に理解した。
確か北部の(お金払って入る)鍾乳洞で、鍾乳洞を歩いた先海に出る場所と言われる観光地であった。
さすがに鍾乳洞の中までは入る気にならなかったので海沿いの道を少し歩き、パワースポットの看板がありその方向へ
まぁ、穴。
船越に戻り、その夜もショウキチさん達やサカグチさん達と過ごした。
明日には出発か…。同じ時間を長く過ごすと寂しくなってしまうもの。明日はショウキチさん達も多良間島方面に船を出航するようで、俺は人力だが互いに船出となる。皆と握手を交わし安全な航海を、楽しい1日を過ごす約束をした。
最後に俺の貴重品ボックスにサインを書いて思い出としてボックスを閉めた。