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日本一周?すまんオカンちょっと行ってくる

日本一周後 縁?訳?あって現在西表島住まい

波照間島観光

起床7:00 逃げ恥見ながら知らない内に寝た割には早起きしてしまった。でも身体は深い眠りだった。気持ちいいぐらい深い眠り。

 

身を起こして

 

あー身体いてぇ

 

早起きして良かった、日が高くならない内にカヤックを畳みたく港に向かった。

ハウス美波さんから自転車を借りていた。

 

美「自転車出しておきましょうね」

電動自転車を用意しようとしていた

俺「いや悪いですから普通の自転車で大丈夫ですよ」

 

好意に甘んじておけばよかったかもしれない

港へ行く距離だけでも

 

ぜーはぜーはー

 

昨日で体力バロメーターは終わっていた。

 

宿を出て10分ぐらいでスロープに着いた。

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トレック430は船を乗せる台車の上に置かせてもらっていた。

ライフジャケットやら荷物は散らかりまくっていたけど、心を無にして乾いて出来た塩の結晶を拭い片付けた。

いつものリュックになって、帰り回収する。

 

せっかくだし波照間島の日本最南端の碑に行こうとチャリ漕いだ。

 

坂ばっかりじゃねーか。

 

集落を越えて南に向かったら碑がある。

 

しかし悲しい事にに迷う。

 

集落内は似たり寄ったりの道。

集落出るとキビ畑ばかり。

 

あっちこっちウロウロ。

どこもキビ。キビキビしすぎてさっぱりだ。

 

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以前来た時もこの道を下った気がした。

同じ様な景色ばかりだから気のせいかもしれないけど。

海に近い道路に出て最南端の碑に向かった。

 

f:id:okantooton:20200803231905j:imageやっと着いた

 

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久しぶりの日本最南端。いつ来ても嬉しいね。

 

 

今日の海は荒れると聞いていたけど…

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風がばーばー吹いてる

沖も白いのが沢山見える

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昨日漕いだ航路を遠くまでなぞる。

昨日は海から最南端の碑の写真を撮ってとしたけど今日の海だとそんな余裕は無かっただろう。

海を渡る時「恐くないか」と聞かれたら恐いにきまってる。知らないからくる恐さではない、知ってきたらくる恐さだ。プロだらうが素人だろうが簡単に危ない目に会う。痛感しているのが自然は一切容赦しない。だから安全な航海のオペレーションが必要で、今回の航海でも見直す事や物が色々分かった。

 

宿へ戻っていく。チェックアウト済ましに。

 

美波「ニシ浜行きました?10時〜ぐらい港からのニシ浜の景色キレイですよ」

 

カヤックが置いてあるスロープ横の防波堤を上って歩いていくとニシ浜が眼下に広がる。集落の道も覚えてきて、チャリで軽快に島の中を走ってく。

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防波堤の上からはニシ浜の海が、波照間だとひと目でわかるキレイなリーフが広がっていた。

 

このブログを書きながら、何度思い返しても、波照間の海は最高だ。

 

同じよう防波堤にいた、日焼け対策バッチリなお兄さんと話が弾んだ。

昨日話をした観光で来てる人達と友達のようで

西表島から来たことも知っていた。

 

泳がないんですか?島に住む人は泳がないですよねー

 

とか言われちゃったら、波照間だしやっぱちょっと泳いどこーっと

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ニシ浜へ。昨日より潮がまだ満ちていて泳ぎやすそう。おもちゃみたいなリーフツアラーのフィンとマスク着用して海の中を散策してみた。
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海水の透明度、青さ、魚もいっぱい、飽きないキレイな海だ。観光客が波照間島に魅了される海の素晴らしさだ…

いやぁ、釣りしたいな、とか思いながら海を散策。
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ニシ浜の海には亀がよく泳いでいる。人馴れをしているのか近づいても不思議と逃げない。

ぶっちゃけ亀はよく会う。うみんちゅや漁をする人たちは亀の存在を良くは思ってない。よくある守ろう運動は亀にもあるようだけど、みんな口を揃えて言うのが増えすぎだと。海藻を主に食べるようだけど、食べられ過ぎて魚が減ってく傾向にあるようだ。

とは言っても、一緒に泳いで見る分には可愛い生き物だと顔を見つめ平行しながら泳ぐ時間は安らぎだった。

 

船の時間もあって自転車を返しに宿に戻り、港に送迎をしてもらった。

 

色々ご迷惑をかけたこっちがお礼を言う立場だけど

色々な話も含め八重山の話、カヌーの話と、とても楽しい時間でした。また来た時は連絡下さい。飲みましょう。

心からの言葉を聞け嬉しかった。

 

港では何度か話しをした観光客の人達もいた。

次は鳩間島に行くんだとか、これから石垣島を遊び尽くすとか皆楽しい思いでいっぱいだ。

(後日石垣でBBQをした時に聞いた事で、知り合いが先日鳩間島に遊びに行き泊まった宿で、西表島から波照間までカヤックを漕いで来た人に会ったと聞いて、自分の話だとすぐに分かり話題に上がって楽しそうに話をしてた事が少し嬉しかった)

 

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防波堤で話をしたお兄さんが見送りに手を振っていた。もっと素朴な旅になるかと思っていたけど充実した2日間だ。

自身にとって大きな海を越えた事に間違いない。自然と向き合う新たな精神力。ファルトボードの安全性の証明。この海を越えた事で新たな事へ繋がる自身の力量も更に分かった。

 

西表島大原港に帰ってきた。島間航路便で波照間島から西表島に真っ直ぐ帰ってきた。

 

港ではいつも話したり会ったりする子が荷物を持つ手伝いをしてくれた。顔を見るなり話をして帰って来た事にホッとした。

 

西表島波照間島でお世話になった方々ありがとうごさいました。

 

 

 

波照間島カヤック一周

ニシ浜から出発

気楽な感じで漕ぎ進んだ

焦らずのんびり行こう。

反時計回りで島の北側にあるニシ浜から西へ。

言ってる意味がややこしいか。

方言で北がニシ、西がイリ、東がアガリ、南が八重山ではパイ。西東は日の入り日の出からの言葉からだとは分かってる。北南分からん。

 

ニシ浜から西の海は干潮時刻が近かったから浅くなって船底が擦らないか内心ビビった。

結局島寄りのリーフは浅すぎて、無理だったから外海に向かった。

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島の北西の海の色はエメラルドグリーンのようだ。ニシ浜の青い海が暫く続くと思ったけどそうでもなかった。浅いから底がはっきり見えていた。魚がのんびり生きている所の上を通り魚達が驚いていた。

島の西側を漕ぎ進む。潮が引いてリーフはみな干潟、礁池となってリーフエッジ沿いに進む。

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進み、島の西側を過ぎ南の位置に入った

立ち寄る浜もなく崖が見える先まで続く。

南西の風が強くなってきた事をよく覚えている。夕方前後の風速予報は5m前後だった。うねりも少し大きくなってきた。

波照間向かう事や波照間を一周するに風が5mだと言ったら5mだ。予報波が1.5〜2だと言ったらまんまそう。

自分がいる位置から南はもう何もない事を思いながら南を向いた。あると言うならフィリピンだろう。笑

崖っぷちを進み

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懐かしいのが見えてきた。

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日本最南端の碑

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更に南から写真を撮れて満足

日本の南の島の最高のカヤッキングだ。

もっと近づきたい気持ちがあるものの、白波に殺されるから止めだ。

もうこれだけで満足感でお腹いっぱいだった。

さすがに、バテた。

残念なことにあまり休める海じゃなかった。

うねりが砕けた海が船内、コクピットに侵入してくる。

 

最南端の碑を過ぎ島の東側

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波照間空港が…さっぱり分からなかった。

f:id:okantooton:20200803183420p:image撮影したのはこの辺り

この少し手前磯場からでも磯マグロとかでっかいのが釣れる場所。

単調な景色を見ながら島の北東側へ進む。

内海の潮が引いてるせいで遠回りに大きく外洋側に進み、あるのか無いのか、体力を削り漕ぐ。

礁池に親子?が歩いて貝拾いをしていた。手を振っていたのが見え振り返す。サングラスをしていても目は太陽で焼けていて景色が霞む。

 

北側の真ん中辺りまで来た所で遠くにやっと港が見えてきた。

嬉しい。終わりが見えた。

すっかり太陽も西側にあって、眩しさと太陽の熱が自分自身を照らす。

今更ながら上潮に変わってからやっと内海にカヤックを浮かべる事ができた。

安堵感がある。ゴールもすぐだ。

待機してもらっていた宿に電話を済ました。各離島、小さな島には港に宿のお迎えがある。

事前に話をしていたスロープに向かった。

 

17時20分波照間発の安永の定期船が港に入って行った。暫くして、直ぐに船が動き出さないかエンジン音に耳をすまし、ビビりながら港の中へ進み、港に入ってすぐ左、宿のオーナーが手を振っている。

「スロープはあっちだから!」

多分そう言って案内していた。

定期船の後ろを通り、船着場を横切り

f:id:okantooton:20200803191212j:image(オーナー撮影)

波照間島一周、ゴーール!!!

 

長い長い船旅も無事終わった

自分のカヤック波照間島まで行き、日本最南端の島を一周する。カヤックを手にした時にイメージした夢だった。

また新たな目標は広がるだろうけど、今、身の丈プラスαの冒険を達成出来たことが嬉しくたまらなかった。

宿のオーナー以外にも人が集まって、親切にも船着場でカヤックや荷物の置く場所を提供していただいた。

 

お世話になった方々、皆様、ありがとうございます。

 

f:id:okantooton:20200803211109j:image実際は16キロぐらいだ。宿に着くまでGPSを切り忘れていた。

想定外が体力の消耗により思ったより時間がかかっていた。

 

泊まる宿が「ハウス美波」

臨機応変に対応して頂いたお礼にパイナップルを積んでいたから差し上げた。

宿に着いてシャワー浴びて暫くぐったりした。

なーーんにもする気力が湧かなかった。

近くで買った飲み物もほぼ一気飲み。

 

「落ち着いたら来てね」

 

と言ってもらってたので行き

パイナップルを切ってもらって、波照間の泡盛の泡波を頂き西表島波照間島の話を星がキレイに輝くまで話が盛り上がった。

 

近くの飲み屋に行って暫く人と話をした。

カヤックで来た人?」すっかりその日は島で話が広がっていた。

ビール1杯につまみを食べて店員さんとも談笑し(後からこの人は石垣で会った事のある人だと気づく)

疲れがピークを迎え1時間程で部屋に戻ってきた。

波照間に来たら星空撮影に行こうと思っていたけど、そんな気は微塵も湧かなかった。

 

テレビをつけ、逃げ恥見ながらそのまま眠りについた。。

 

次の日波照間島をゆっくり見よう。

のんびりしよう。

 

 

波照間島カヤック島渡り

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波照間島への島渡りカヤック計画を立てていた。

日本の最南端の島を自分のカヤックで島に渡り、島を周る。いつかはと。夢のような話だ。相応の技術を得たと感じれば行きたかった。

海況を考えたらいつでも行けると言う訳でもない事。

最終的には機会とタイミングがあればとは考えていた。

 

調べる事はたくさんある。海に出る以上、知らないでのぶっつけ本番は危険性が増し痛い目によくあってきた。

石垣や小浜など周辺離島へ行くのとはまた漕ぐ海が違う。八重山は浅いリーフに囲まれてた島々。今までの各島々へ海の水深は大体20〜30mだ。だからと言って安全という訳じゃないけどね。

「波照間まであっちは外洋だよ」

その言葉をよく耳にする。

周りにカヤックで行った事のある人がいない、噂もない。当たり前だろうけど自分の船や、定期船。普通そうだよな。情報はあまり得れなかった。

海図を元に、西表から波照間までの西の海域は100〜200m。特に深い東側海域の水深は600〜700mだった。周辺離島とは桁が違う。

危惧する事は山程ある。水深700mある海流が100mの水深にぶつかるとどうなるか。

更に風向きにハズレを引いたら三角波ができるリスクもある(三角波とは多方面からの波によってできる名前の通りの三角形の波)

少なからず経験の無い海、片っ端から聞き込みルートを模索した。

ある程度内容も固まり、風が落ち着いて日程があえば行こう。と思った。

 

6月中旬から7月中旬ぐらいまでは沖縄は夏至南風、方言でカーチバイが吹く。南風の爆風だ。酷い日には10m前後の爆風。瞬間風速は15m以上になる。強烈な瞬間風速がきたら台風と変わらん。笑

そんな日が続き

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21日、日食を始めて見た。太陽光レンズ持ってないから雲がフィルターになった時に撮れた。

 

まぁ波照間はいつかはと思う日が続き…

 

6/23 南西風速3m

 

何日も続いたカーチバイが急に止む日が現れた。試す価値のある日が来た。しかも都合良く仕事も休み。

カヤックの準備やら、周りに報告、波照間での宿(客足が少し戻ったのか地味になかなか部屋がとれず不通もあったり何件も電話するハメになった。行けるかも、中断するかも、つまり急なキャンセルもあるふわっとした予約)

予定ルートをざっくり行ったら、西表島の中心からみて真南辺りに進み、そこから南南西に方角を基準に進む予定。真南辺りで中断か進むか判断。

 

カヤックの準備と確認に時間を費やした。

100%必要な物だけを積んだ。

f:id:okantooton:20200721024835j:imageam06:00出発

湿気がすごいのなんの。出発から10分程で汗だくびっちゃびっちゃ。

f:id:okantooton:20200723023829p:image南風見田まで慣れた海を進む

内海を進んでいた。南風見田の手前辺りから外海に出ようと思っていた。余分に内側、内側と進む漕ぐ体力を使いたくなかったからだ。

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だけど風も吹かない満潮近い潮なのに内海と外海との境界線、リーフエッジは白波が見える。

内海を暫く進めば離岸流のある場所、白波が立たない場所はあるけど遠いなぁ…

 

「上手く白波の切れ間から外に出れないかな」

 

進みながら模索する。

リーフエッジ手前からうねりができている。

リーフ内は浅いからうねりも早いし流れも少し早い。

「あそこ行けるかな?」

離れた場所で波を観察して…大丈夫じゃない?

進んでいった。

 

けどこれ大失敗

 

リーフエッジ手前のうねりに入った。

「ここだけうねりが大きいな…?」

波のてっぺんに来た時、やらかした。

下を見ると先に白波がもわもわと生まれていくのが見えた。

半端に大きいうねりが奥にあった白波を隠してしまっていて分からなかった。

はっきり言ってびびった。沈(カヤック用語で沈没)リスクが一気に跳ね上がったからだ。

沈リスクどころか、沈脱したらカヤックと離れてしまう最悪なことになる。

今まで沈は何回かやらかした事はある。

デッキの荷物が先に転がって取ろうとした時やふざけた漕ぎ方した時や

危なかったのが白波が後ろから突っ込んできた時。でもこれの原因は、一瞬理解が出来なくて漕ぐパドルを止めてしまったからだ。

 

この時の事を思い出した。後に戻る事はすでにできない。変に逃げて横から波を受けたらただじゃ済まない。

 

船首を確実に波に向け、手に握るパドルを離さない、パドリングを止めず進んだ。

 

うねりの下に来た頃には波は頭より高くなった。

身を低くしてパドルを漕ぎ、強烈な白波を頭から被った。

 

「よし、こえたぞ!」

 

マジか、第2波まであった

 

サングラス越しにぶつかる海を睨み

先に穏やかな海が見え波を越える事ができた。

 

「やった!」

 

無事外海に出る事ができた。安全な場所まで進み、振り返ってリーフエッジを見るとどこも白波が爆発していた。

 

成功した優越感に笑いがこみ上げた。

と言っても行った事事態が失敗なんだが。笑

 

コクピットの中は海水がたんまり入って、すっかり身体も泳いだ後の様にずぶ濡れだった。

海水を掃き出し、携帯食をつまみ進んだ。

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外海は穏やかだった。小さなうねりがあったけど問題もない程だった。先に鹿川が見える。

島を右に海をパドリングして進んでいった。

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西表島の真ん中から南、とうふ岩辺りから南に来た所だ

f:id:okantooton:20200723033747j:image西には鹿川湾すぐ近く

時間にして9時前

行くか中断するか判断する

 

「よーし行ってみるか」

 

海況は安定している。穏やかだ。

携帯の電波があって、連絡済まし

 

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一寸先は海へ

 

南風見田の浜に立った時や、道路の高い所からも波照間島は見えていたけど、背の低いカヤックでは波照間は見えなかった。

 

手に持つ小さなコンパスで南南西を確認しつつざっくり表示だがスマホGPSも確認して進んだ。

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海の青は進むにつれ深い青いになってきた。太陽の当たり方に変化が出てきた。

こんなキレイな青を目の前に見たことがない。

海の色は進むカヤックのデッキと同じ様な青さだった。手にすくっても透明なのに不思議に感じた。

 

次第に暑さがキツくなってきた。

太陽が少しづつ高い場所に上がりギラギラ照らし始めた。

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海がチカチカ光っている

とにかくパドリングの手を止めなかった。

休憩したくなったらするだけど、ひたすら進み

 

後ろを振り返れば西表島が見え

向かう先は見えない島、波照間島

外洋のど真ん中にいると不思議な感覚がある。

星から星へ向かう宇宙船を操作してるような、そんな壮大な事のよう、島へ渡るストーリーを感じる。

 

10時40分頃

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やっとだ。

波照間見えたぞー!!!

 

f:id:okantooton:20200723042652j:image拡大写真

少しあるうねりが島を見えなくしていた。

 

少し休憩を取った。気楽に休憩できるタイミングだし、先の海況が爆発したら休憩ができない

茹でたとうもろこしを半分食べ

5個入りぐらいのくるみパンを2つ。

 

パンを食べながら…

「飲み込めない…」

口の中から喉の奥まで乾いていて、更にパンなんて食べ奥まで入らない。

 

気持ち悪くなりそう。

無理して2つ詰め込み飲み込んだものの、お腹に入っても消化しないのかゴロゴロしていた。

 

気持ち悪いまま進み、暫くするとうねりに変化が現れた。前からのうねりと横からとうねりが発生していた。うねりは砕けないものの、不規則な海になり海流に変化も始まり海の流れも西に感じた。

 

うねり変化が始まってから

一気に気分悪くなった。

最悪だ、船酔いが始まった。

 

殆ど食べてないからげーろげろにならなかったけど、永遠こみ上げがキツかった。

おえおえ開いた口が閉まらない。

パドリングの手が止まる。

頭の上には4匹ぐらい海鳥がぐるぐるずっと飛んでいる。

それを見るだけで目が回る。

とにかくお腹の異物感を我慢しながら

漕いでは止まって、漕いでは止まって繰り返す

 

11時40分

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波照間の全景がはっきり見える。

うねりはまた変化があった。カヤックの左後ろから来るうねりが多くなってきた。

後ろからのうねりは好きじゃないけど、規則性があって判断もしやすくなった。

お腹の異物感も消え、海も安定してきて船酔いは薄れ楽になってきた。

島の地形や建物も良く見え、距離も10キロ切ったぐらい、あと少しだ。

分かる人には分かる話だけど。見えてある程度近づいてからが遠く感じる。カヤックの時速、キロで言ったら10キロ以下。お喋りしながら漕いだら5キロのスピード。多分普通に漕いで7〜8キロぐらいかな。

目の前まで来てるのに着かない、何度も経験しているから分かっちゃいるが精神的に辛さが降りかかってくる。

 

予定のニシ浜から少し外れている。船酔い事件から休憩の頻度も上がり、西から東への流れで流されていた。着岸予定のニシ浜へは、港前、航路を渡る必要がある。ふわっとした現在地、微妙に島から外れた位置から渡るには危険性があると判断してニシ浜から港跨いだリーフを目指す。

 

リーフ、内海に着いてから港を横断。この瞬間いつもドキドキする。音だけならまだしも、見えてる位置に船がいたらヤバすぎる。

 

そしてやっと

 

波照間島上陸ーー!!!

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着いてまず海に漬かり浜で寝る

感無量。

最高。

全身砂まみれ。ポケット砂まみれ。

それでいい。

 

観光客の人が見る、集まる。

 

自販機どこにありますか?

 

観光客に会釈しつつ、前に建つ宿の自販機でコーラ買ってニシ浜とカヤック見ながら

 

コーラうめぇ

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7時間だ。7時間。

うねりが更にデカかったらもっと時間はかかっていたな。。

 

待機してもらっていた宿のおじさん、西表島の人々に連絡を済まし、観光の人と話をして

 

また

 

トレック430に乗り込んだ。

時間は13時半。まだ体力は…

行ける気しかしねぇ

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さぁ次は波照間島をカヤッキングだ。

 

石垣島へ向かうカヤック

以前のカヤッキングから間もない事

朝7時 予報 晴れ 南東3m   大潮

f:id:okantooton:20200629214828j:image出航

 

そう石垣島

ルートの構図はしたたかに練っていた

もちろん安定したルートを。

天候によっての中止は当日判断

一応予報だと良い天気

風ぼーぼーの海も爆発してたらムリムリ

 

だけど朝の天気はあまりパリッとしなかった。南東の風じゃなく東風。

西表東部の海は東風が強い日に荒れる事は知っていた。小浜に向かいながら、海が少し騒ついていた。

 

と言っても余裕まだまだある程度。

 

西表島小浜島には水道がある。この手前か過ぎた小浜島で最終判断予定。

 

最悪、荒れたら小浜島カヤックを畳んで船で帰ろうと決めていた。笑

 

鼻歌まじりに西表島小浜島の間のヨナラ水道の横を通過しようとした。

f:id:okantooton:20200629220744j:imageリーフに挟まれたヨナラ水道

この辺りに住む人間としてはよく知られた水道だ。絞られた海は流れの流速が早くなるからだ。

ど真ん中横断する訳じゃないし通過時の潮のタイミングも"潮止まり"と決めていた(干満のピーク後1時間前後は海の流れが止まる)

しっかりと海をキャッチしていればカヤックを越える潮の流れは無い

余裕をぶっこいてたら海はすぐ牙を向くから手は休めずパドリング。

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小浜島が目前に見えてきた

ヨナラ水道南も無事過ぎ小浜島の目前にまで来ることができた。f:id:okantooton:20200629224230j:image

振り返って見る西表島

天気も回復して、風速も落ち風向きも南東に変わってきた。

最高のベストコンディションだ。

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小浜島に来たんだし、どっか浜にでも着岸して休憩しようと思っていたけど…

気が変わった、微妙に遠いけど港に向かった。

聞いたらくだらねぇと思うだろう

 

今すぐコーラ飲みたい

 

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小浜島の港に着いた

浜に着岸するより、小浜島着いた感があって嬉しかった。

時間としては3時間かかっていた。

 

港のターミナルの自販機でコーラ飲む

 

ターミナル内の売店は開いていた。

売店のお姉さん達に話しかけられて色々話す。小浜島の現状の話を聞いたりと。

面白い人達で笑かす話ばかりで楽しかった。

身体も休めれた事だし、カヤックに乗り込み、竹富島方面へ漕いで行った。

 

小浜島周辺のリーフは最高に綺麗だった

海も穏やかだし、心地よい、夏を感じ始めた。暑いけど。

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小浜から北に2キロ離れた嘉弥真島(かやま)が見える。

嘉弥真島を横目に過ぎて小浜島竹富島と間に幻の島と呼ばれる浜島を目指していた。

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この辺り

浜島は干満の影響で面積が変わる砂だけの島だ。

普段はダイビング屋とかの船でごった返し幻がそうでもない場所になりつつの島

業者がストップしてるこのタイミングに上陸してみたかった。

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幻ではなく現実。海のど真ん中の砂浜に立つ。大潮干潮が近いから砂浜は三日月のように大きく島は姿を表していた。

 

ここでランチを食べて、暑い身体を泳いで冷ました。

竹富島へ向かう


f:id:okantooton:20200629233608j:image振り返り

右から浜島、嘉弥真島、小浜島。そしてその奥に見える西表島

本当にこの日の海と空は綺麗だった。浅いリーフに囲まれた島々、風弱いから波も立たず地形もはっきり見えていて海の透明度がよく分かる。

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竹富島はすぐ目の前

だけど潮がかなり引いてしまっていた。

現れる浅い地形箇所が多く、縫うよう進んで行った。

石垣が近いからか離れた先周辺にちらほら船が見え始めた。

べた凪とまで言わないが島陰にいるからかほぼ無風でカヤックはさくさく進む。

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大潮の影響で陸地が出てしまった。

竹富島の有名な西桟橋には上陸できそうになかったのが残念だった。f:id:okantooton:20200630002832j:image

石垣島側を見ると琉球海運のでっかい船が見える

安全なリーフエッジ沿いに漕ぎリーフのサンゴの隙間を選んで内陸に向かって行った

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竹富島に上陸

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観光客で埋め尽くされる竹富島の港は

誰1人いなかった

石垣島まで目前まで来た

友人が石垣に迎えに来てもらう時間まで余裕があったけど、あまり島をウロウロできない。

着岸したスロープでまたコーラを飲みながら携帯食の黒糖を食べていた。

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影に入っていたら風も少しあり暑さを全く感じない。横になっての昼寝が気持ち良かった。

時間合わせでどこかキレイな場所でアンカー落として泳ごうと思ったけど、面倒だから止めた。

 

1時間の休憩後石垣島に向かった

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船の航路にある塔をパスする

船舶の時間は調べていたがやっぱり少しドキドキする
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さぁ目前だ。最終地点石垣漁港を目指す

カヤックを漕いでいると目線がとにかく低い。離れた先の知ってるつもりの景色もさっぱり分からなくなる。

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よく釣りしてた新川漁港も海側からみたらどこが入り口だか最初悩んだ。

目の前の防波堤の入り口から行けるだろう?と地図を見ながら確認しながら進む

船の通過も多い

石垣は港も人が結構いる。不自然にどっからか入港したカヤックに目を配る人が多かった。

適度に会釈しながら
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石垣島に到着!!

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距離は実際あったとしてものんびり休憩したのもあり、本来時間はこれ程までかからない。身体は少々痛いが皮膚の擦れ傷とかもない。

今回の航路を振り返り

漕ぐ分には水深はもちろんあるが全体的にどこもかしこも浅い。10m辺りの水深なのか。大潮だったのもあるが…。何でも浅い方がいいじゃないかと思うだろけど、荒れて浅いと流れを作りやすい。砕け波、白波もわんさかできる。

 

今回は海況も穏やかで安定して気持ちのいいカヤッキングになった。

帰りはカヤックは畳み、ずるい話、船で帰る。笑

次いつかはカヤック石垣島をめぐるだろう。その時またテントなど積みじっくり回りたい。

そして心配して頂いた方々、仕事の合間に迎えに来てくれた友人や、泊めて頂いた友人、この度もありがとうございました。

 

おまけ

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嘉弥真島に上陸
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入り口すぐで寄ってきたウサギさんがかわゆい

初SUP

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カメの交尾
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電柱に立つカンムリワシ
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この間の日食
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太陽の撮り方なんてさっぱり分からないし太陽光フィルターもないのでカメラ壊さない程度で。初めて日食見れて嬉しー

f:id:okantooton:20200701182346j:imageイシミーバイ

それではまた

奥西表を過ごした2人のカヤック

仕事が始まる前日

 

「一週間後に伸ばす」

 

観光業だから予想はしてた。

 

晴れ間が続きそうな1週間

西の海の網取湾にキャンプ行こう。

 

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さっそく船浮湾からの景色

f:id:okantooton:20200517225306p:image写真の位置

南風が強い…

風下はのんびりカヤッキング

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船浮湾奥地のユナラ川

川がある場所は必ずマングローブがある

 

ぐるっと船浮湾を周り網取湾を目指したのだけど…

南風、向かい風が強いのなんの…

どこが4mじゃと思いながら、爆風に吹かれて騒つく波を越える

前回も行った網取港を目指す

30分の距離を1時間も身悶えしながら

何とかヘロヘロになりながらも網取湾横の浜に着き海に浸かりながら横になっていた。

 

暫くして海を眺めたら、遠くにカヤックが見える。

しかも来た方向からじゃない。

変な方向から来た

裏から来た人だ

 

こっちに向かって漕いできて顔が見えた

 

知った顔だった

 

同じ業種のともくんだった。

打ち上げられた無人カヤックだと思ったって言ってたな。笑

久しぶりに喋り

西表島を一周の途中みたい。

あー俺みたいな変なヤツいるんだなー

とか喋る。笑

 

お互い会話が止まらない

暫く一緒に行動しようって事になり

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会ったその場でキャンプしました。

晩飯はお互い持つ食料と釣った魚と。

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火の上ぐらいにアーラミーバイが焼かれている。

真っ黒になっちゃうけど、ウロコ剥がさず焼くと中はふっくら凄く美味しいよ。

 

焚火を見ながら色々な話をした。

募る話も沢山あり時間はあっという間

少し感覚が近い仲間に会えた事に気持ちは落ち着いていた。

 

翌日

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どこで起きても朝日は気持ちいい

湿気が酷く暑く、眠りは浅かった。

ベタベタで気持ち悪かったから海を泳ぐ

 

さっぱりした後カヤックに乗り

魚釣って朝飯の足しにした。

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口に棒を突っ込んで焼いても、結局突っ込んでるのも木だから結局燃える。

絵に描いたようには中々上手くいかない

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写真見たら全然美味しくなさそうだろうけど、魚もパンも美味しかった。

 

のんびりダラダラして

片付け後2人で網取湾を周り船浮湾に向かう

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彼は会社のシーカヤックを借りてきていた。6mぐらいあるそう。オレのより遥かに長く細い。そして長く細いはスピードにはっきりと差があった。

こっちが7割ペースで漕いでも5割ぐらいのペースで進めれると…。離されるとこれがまた大変。笑

細いだけにデメリットもあって、横波には弱いみたいで転覆、沈はしやすいみたい。

f:id:okantooton:20200517234439j:image船浮湾にて

 

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船浮湾にある小さな集落、船浮に行ってビール売ってるか行ってみたけど、そもそも売店は無かった。あるのは自販機。からっからに渇いた喉にコーラは美味すぎた。

 

結局出発地点の白浜に戻り、売店でビールやら食べ物、ともくんは今後の為の水を供給してもらった。

その日のキャンプ地は外離島と内離島との間の浜にした。

以前の一周時に島と島の間は突っ切れると思って行って、浜があって突っ切れなかった場所だ。笑

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テントも張り魚も釣った。ナカジューミーバイ、コイツも美味しい魚。

3回目の焼き魚。無い知恵を絞り、サンゴのカケラと石を集めその上でキレイに焼いた。

 

気の合う仲間と過ごすと楽しい時になる短い1日に感じた。

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テントも片付けてダラダラしていた。

一緒に行動するのも今日が最後だと決めて。

でも今日の目的地は決まっていた。

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仲良川(なからかわ)上流にあるナーラの滝を目指した。

 

公式サイトとかでは

西表島の幻?の滝と呼ばれるナーラの滝

片道2時間のカヤックを漕ぎ上流を目指し、カヤックを降りて40分のトレッキングを頑張った者だけ見ることができる滝。

 

距離からして全部半分の時間と予想としたけど、そこそこ遠い。

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でっかい川だ…

大きな川も、汽水域を抜けると淡水に変わり小さな細い川になってくる。

潮位はまだまだ浅く擦る擦らない、深い所を探しながら漕いで行った。

ともくんが「浅い所を漕ぐカヤックはカッコ悪く思う」

毎回思う。歩いた方が早いんじゃないかとか思うけど、大体そんな浅くなかったりすぐ深くなったり。

くだらない話をしながらも順調に2人は上流を目指す

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登山道手前にて

俺のカヤックが小さく見える。

 

トレッキングルートは簡単単純明快だった。

迷う事のない、悩む事もないあっさりと分かる道だった。こっちで観光業してる人達の努力なんだろーなとか考えながら

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無事にナーラの滝

着いてすぐ、服着たそのまんま水に飛び込み塩漬けの全身を浄化した

この瞬間の気持ち良さは格別だった

滝でビールを冷やし

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昼飯にカレーとパスタとでスープカレーパスタを食べ乾杯した。

この後、彼は一周の道のりに戻らなきゃいけない。あまりに時間を一緒に過ごしすぎると、のちの道のりが寂しくなるなと呟いていた。

 

滝見ながらあれこれ話をのんびりして

元来た道をなぞりながら歩き、川を下った。

出発地点の白浜に着き缶コーヒーを飲み

「おーし行ってきます」

後日、無事一周をやり遂げ、充実した一周をできありがとうと言ってくれた。

3日間ばったりとは言え一緒にカヤックを漕ぐ事ができて改めてよかった。

今までカヤックはあまり人と漕いでみたいと思わなかったからだ。間違いなく自分より完璧に上手い人ならともかく(付いて行くのに必死になるだろうけど)それ以外で何かあった時に、その人を確実に助けれる自信も無いし、自分自身の自信のような余裕も無いから、自分だけの事での判断で一杯だからだ(ツアーだとそうなる前の判断をする)

でも技量が近いと、今後の課題も考えたりお互い学ぶ事もあるし、ツアーみたいな気遣いもいらないし、今回の海は荒れる事はなかったけど、荒れてもある程度放っておける。

間違った考えもあるだろうけど、カヤックで人と過ごす時間について振り返り考えた。

 

充実した3日間をありがとう。

そんな奥西表の端っこでの数日でした。

 

 

三密避けカヤッカー

マヤグスクからその後

 

西表島はすっかり雨模様が続いた。

梅雨でもねーのに予報は1週間雨。

こっちは自粛と言っても人口が少ないだけに三密にならない…。反対に都会は辛いな。

神戸の実家に、側にいてあげれない自分が歯痒い。飛行機も予約を取れないしどーしようもない。こんな時に普段会えない人の顔が恋しくなり、今頃会いたいと都合のいい自分もいるし。いつまで続くか分からない自粛。

もしかしたら病にかかり「このまま会えなくなるんじゃないか」高齢の親戚のおじさんを思い出す。

普段からもっと会いに行ったりとしていればよかったと、いつもと違う時間の流れ方をした今はそんな風に思う。

とりあえず電話したら喜んでもらえお互いの気持ちも晴れる。

改めてこの病気が過ぎ去った時、思い返した人達は、もっと大切な人にかわるだろうなんて考える。

 

西表島はただでさえ人口が少なく大きな島であり石垣から各離島の船は減便になってから、観光客なんてまーいないし、人を見ない。

みんな何してんのかな…。ある友人はすることが無いから昼から飲んでばかり。

 

雨の日は、家でする趣味に没頭して

 

雨マークでも予報はよく外れる

まーたカヤック出して

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バイクに積んじゃうのはお手の物

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出発点は西表の白浜地区。以前の一周の時に行かなかった場所が沢山あったし、この辺りの海にすっかりハマってしまった。

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前回間近に見れなかったゴリラ岩
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ドンキーコングだな。

白浜から船浮湾を過ぎ大体2時間近く漕いで行くと網取湾に入る。

目的地は網取湾にある網取港。今は廃村になっていて集落跡地があったりとする場所。

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網取港

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通りの石垣はみなバラバラに崩れていた

集落跡地の家に関しては…意外と残っていて、どの機会にか分からないけど時折手が加えられている感じだった。カヤックもいくつか置いてある。

網取湾を更に奥を探検してみる。

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ウダラ川。最奥まで向かうと登山道テープがあった。調べると鹿川湾に繋がるみたい。

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お腹空いたからインスタントのカレーと無洗米ご飯。お家で食べるより美味しいと思うから持ってきた。
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帰りに塩抜きに水落の滝。滝に向かってカヤックを突っ込める気持ちいい場所。

 

帰ってからもまた白浜に行きたいな…っとすぐになった。

また後日、雨予報だけどガッツリ晴れてたから今度は浦内川へ
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前はマヤグスク行くために上流まで漕いだ川だ。その日は本流から外れた支流に行ってみたかった。

 

支流がウタラ川。宇多良炭鉱跡地とかある周辺。昔はこの辺りにも廃村だけど集落?もあったと

少し進んでくと面影があった。
f:id:okantooton:20200511220101j:image廃墟と呼ぶにはなんだか違う気がするけど、使われなくなった橋があった。

f:id:okantooton:20200511230831j:imageぼーぼー

橋の先は宇多良炭鉱跡地に行ける遊歩道

橋の反対は跡形もなく木と草が生い茂っていた。

カヤックに乗り込みさらに奥へ

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マングローブ が織りなす緑の聖地のように川とマングローブが静かに生きていた。ここで暫くのんびりお茶すする。

 

浦内川を更に登って

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カーシクの滝

お昼ご飯、また、カレー。笑

 

ひたすら空いた時間にカヤックを漕ぐ練習をしていた。
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上手くなってんだか…。

言える事は状況判断が上手くなってく。
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前良川の先にある…滝?

 

次は網取にキャンプへ行って色々ありましたのでその事でも

イリオモテヤマネコの城

西表島を一周後の次の日

近所のにーちゃんと約束していた

 

西表難関のマヤグスクの滝へ行く事

 

身体は所々いってーけどとりあえず元気

このマヤグスクですが行き方に難があります。

大概のトレッキングは道路から山道入る事もあれば、カヤック使って行き山道入るのが大体なのですが

それでもトレッキング時間として長くても1時間前後が大半

大体は半日で終わる内容

だけど?

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浦内川上流桟橋から少し歩きマリユドゥの滝、カンピレーの滝と続き、マヤグスクは遠く先にある滝。

遊覧船(30分)もしくはカヤックを使い(2時間近く)

そしてマヤグスクまでは上流桟橋から3時間近いトレッキング…

遊覧船は登山道スタート地点まで案内。

始発が9時30分最終16時10分が帰り最終便。

西表島難関の滝マヤグスク

何が大変かって時間制限でしょ

遊覧船で行って滝でゆっくりしすぎると野宿確定になっちゃうよね

 

とまぁ色々大変なんだけど

友人と話して遊覧船で行く事にしていました。

コロナの影響もあり念のため行く当日は営業しているか数日前に確認済み

スーパーで食料やら飲み物買い込み

1時間前ぐらいに乗り場へ

でもある異変に気づいた

看板には

「新型コロナの影響により当面営業を自粛させていただきます」

 

やってねー

 

中に人いたけど

「昨日からだけどこの時期なんでお金が発生する事は取り扱ってないです。はい。」

つっぱられた…

 

じゃぁカヤック…は積んできてない

 

「どうする」

 

とりあえず、話し込み大してしないまま1時間車を走らし家に戻り

よっしゃ2人乗りカヤック積んだぞ

 

さっ戻ろう

 

マヤグスク行った事がある人にはあり得ない判断です

だって出発が11時半だよ

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もう全力で漕ぎます

でも残念な事に引き潮で(流れが逆)淡水になるまでペースは遅かった

 

そして何とか13時前到着

ちゃちゃっとカヌーを邪魔にならないとこに浮かばし

全力で登山道を駆け抜ける

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f:id:okantooton:20200501211021j:image寄り道マリユドゥの滝

f:id:okantooton:20200501211449j:imageカンピレーの滝

ここまでが一般の遊覧船の人達が来る所

ここから先が…

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険しい道のりの始まりだった…

だけどもう大急ぎ

道のりは山あり谷あり…

でも意外にも道のりは分かりやすかった。登山道の整備もしっかりされていて藪の中突っ込むような道じゃない。

拍車をかけるよう早歩き

f:id:okantooton:20200501213210j:image跡地だけどテン場にできる。テント無いけど。

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踏みつけそうになるセマルハコガメ

岩を見て飛ぶように進む

ぬかるみがとにかく酷い。酷いぬかるみだとすねぐらいまでズッポリ入る。

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ここまで来たらもう少し

道が開けて歩きやすい。鬱蒼とした道から解放されるようだった。

ドロドロの足を流しながら川を上がる

西表縦走路とマヤグスクと分かれ道になる。間違う人はいないと思うけど、間違ったら島の反対の集落に…いずれ出る。笑

 

分岐点を過ぎ沢を進んでいくと

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念願のマヤグスクに着くことができた

今まで西表で見た滝の中でダントツに伝わるエネルギーは凄まじい。

幅と奥行きがあり実際の落差より大きく見える。

イタジキの川にあるから別名イタジキの滝だと。マヤグスクは方言でマヤは猫でグスクは城、滝はまるで大きな城に見える。この滝にぴったりな名前だ。

西表島の真ん中辺りにある滝。

強い水量が弾けるように流れ、西表島自然エネルギーの根源だと感じる。

 

友人が騒ぎ出した。

「足に血が〜!!」

ヒル〜!!!」

お互い靴の隙間にたくさん付いてる…

水の流れが弱い、無いとこにいるみたい

この時スタンドバイミーの主人公ゴーディーを思い出す。

f:id:okantooton:20200506233023j:image滝の上

景色と滝の壮大さが伝わるかな。f:id:okantooton:20200506233411j:image

更に上には滝があるらしけど…

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水量が多く行けずジェットコースターの様に戻ってくる。

滝の水はかいた汗をさっぱり流す。

帽子のついた海の塩もな。笑

冷たい水によって流され最高に気持ちよかった。

水量もありヒルもいない。

f:id:okantooton:20200506234115j:imageしばし滝で写真撮ったりメシ食べたり遊ぶ

f:id:okantooton:20200506234339j:image最後は得意のコーヒーを作って至福の落ち付き時間。。。

 

でもね

カヤック乗り始めてから

滝に着くまでに3時間半かかってんだよ

 

もうとっくに16時半なんだよ

 

沢山エネルギーチャージ出来たので出発

 

してすぐまた休憩

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この場所が気になっていた。

ヒカゲヘゴが沢山生えていて


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ゆっくりしてる場合じゃねーんだよ

 

そしてこれ以降は全て走る

2人は山猿みたいに。

木を掴んで飛び跳ねる。

段差も全て飛ぶ。

飛んだ反動が荷物の重みと足にドンとくる。

足にヒルがついてないか確認しながら。

(確認する度についていて気持ち悪い)

 

完全異常のペースで走り

わずか1時間半

明るい内にカヤックに着いた。

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桟橋にユゴイが沢山いた。うまそう。

 

少し休憩、準備して出発

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あぁ、暮れる。
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生き物達も鎮まり、聞こえる音はパドルが水を掻き分ける音だけの浦内川。

息を切らし漕ぎながらも…安らぐカヤックになった。

 

だけど夜は来た。

ベタながら一番星が見え、拍車をかけるようにカヤックを漕ぐ。

 

そして案の定、真っ暗になった。笑

 

見えん。

 

えーっと、右?左?

 

何となくうすら見える川を進み遊覧船乗り場の自動販売機の灯りが見えホッとした。

 

僕らのマヤグスク冒険記はここまで。

山あり谷ありな大変な1日になったけどまた、行きたいな。

疲れ切った身体

その日の夜もぐっすり眠れた。

 

 

次の日

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カヤックフィッシングしてみたいと言う友人に呼ばれ釣りしてたけどな。